インドネシアが現在のような多島海に姿をあらわすのは、約1万年前に起きた海水面の上昇によって、それまでジャワ・スマトラ・カリマンタンなどをアジア大陸につないでいたスンダランドが水没してからのことである。スンダランドとは、氷河期に陸化していたスンダ陸棚のことである。
この辺りでの人類の活動は、スンダランドが陸化する以前の更新世の時代にまでさかのぼる。1890年11月末、ジャワ島中部のソロ川上流にあるトリニルの洪積層で、オランダ人軍医、ウジェーヌ・デュボアが、下顎の骨を発見し、翌年の秋ごろに同所で頭蓋骨を発掘した。さらに翌年、その頭蓋骨の発掘場所から15mほど上流で、大腿骨を発見した。これらが現在ジャワ原人として知られる直立猿人の発見だった。デュボアの発見後も、ジャワ島の中部・東部地方を中心に、石器とともに原人や旧人の化石人骨が発見され、旧石器時代にこの地域で人類が活動していたことが確実となった。他にも、旧石器時代に生存した人類として、メガントロプス・パレオジャパニクス、ピテカントロプス・エレクトス、ピテカントロプス・ソロエンシスなどの原人の化石がブンガワン・ソロ川の河川敷一帯で発見されている。
紀元前2500年から紀元前1500年頃にかけて、中国西南地方から移住した民族があり、水稲耕作を行っていた。
後にインドネシアとなる東南アジアの島嶼部には、紀元前2千年紀からオーストロネシア語族に属する言葉を話すマレー系の民族が渡り、各島に定着していった。